湖南町商店街のほぼ中央にある「オフィス余白」。 もともとはオーナーの小山順平さんの祖父が残した空き家でしたが「この家は半世紀にわたって町の移り変わりを見守ってきました。これからは人と町をつなぐ拠点として地域コミュニティの輪を広げたい」と、2021年に地元学生とともに自身でリノベーション。現在はシェアオフィスや地元の学生の勉強の場、レンタサイクル、そして猪苗代湖一周サイクルツーリズム「イナイチ ライトコースin湖南町」のサイクルステーションとして、地域観光の情報発信の拠点となっています。

余白にふらっと訪れたのは山内翼選手。レンタサイクルで猪苗代湖の湖南町エリアをサイクリングできると聞き、さっそく自転車を借りることにしますが、山内選手は「こういうスポーツタイプの自転車に乗るのは初めてなんですが…」と、不安気な表情。小山さんはお構いなしに「大丈夫ですよ。このシフトレバーをカチャっと変えれば、楽にペダリングできますよ」と、マイペースでレクチャーしてくれました。 慣れないペダリングで店のまわりを試走する山内選手でしたが、プロアスリートのセンスですぐに上達。いざ「イナイチ ライトコース in 湖南町」へ出発！

オフィス余白を出発し、町のメインストリートを抜けると、まるで絵に描いたような田園風景が広がります。その光景に驚く山内選手。どこまでもまっすぐな一本道、日常を忘れる景色にペダルを踏む足も自然に緩みます。時折吹き抜ける心地いい風はロングライドの疲れを癒してくれます。

田園をゆるりとライドしてきた山内選手がたどり着いたのは、湖南七浜の一つ「青松浜」。ここは雄大な磐梯山と猪苗代湖を一望できる景勝地です。無料駐車場やトイレ、炊事場も完備され、湖水浴やバーベキューが楽しめるナイススポットとしても人気です。

青松浜から続く上り坂の途中にあるビューポイントで一休み。フラットな景色が続く猪苗代湖で、ほかとはちがった顔を眺めることができます。ここから見下ろす「鬼沼」は、かの弘法大師の伝説が残る、ちょっとした歴史スポット。猪苗代湖と遠くに見える磐梯山に、山内選手もしばしの間、ライドで疲れた足を止め景観を楽しみます。

猪苗代湖を横目に山沿いをぐるっと走ると見えてくる「小さなパン屋さんKomugi」。静かな佇まいのお店ですが、開店からあっという間に売り切れてしまうほどの人気店です。 山内選手が大好きなクロワッサンは外はサクサク、中はしっとりの人気メニュー。他にも、もっちりロールパンやクリームパン、クルミチーズパンなどなど種類も豊富。どのパンもほどよい大きさなので、一つずつじっくりと味わいながら食べてほしい逸品です。注文を受けてから焼くピザも人気。店内から移動できるテラス席や猪苗代湖と磐梯山が一望できるテーブル席で食べることもでき、ちょっとしたピクニック気分も楽しめます。

猪苗代湖のアクティビティとして近年、人気急上昇の「SUP（サップ）」。大人から子どもまで、誰でも気軽に楽しめるマリンスポーツです。サーフボードより少し大きめの板の上に座ったままパドルを漕いでクルージングするもよし、立ち上がって高い目線から景色を眺めるもよし。色々な楽しみ方ができます。

インストラクターの指導もあって、徐々にコツを掴み、10分ほどでボードの上に立ってパドリングできるまでに。最後は磐梯山を背に「SUPサイコー！」っと、初SUP体験に満足気。

注：事故防止のためインストラクターの注意を守り、無理なパドリングや立ち上がりなどはやめましょう。また必ずライフジャケットを着用するようにしましょう。